2015年12月
そこには6年前の私がいました。
この作業着は農業大学校のものです。
今日は農業大学校の学生が校外学習ということで、サトルファームに来てくれました。
一年課程の短期野菜専攻の方々です。
私は6年前そこで勉強し、今日の学生と同じく卒業した先輩のところへ行きました。
今回は偶然学生の一人と知り合ったことがきっかけで、私の実力によるものではありませんが、自分がこうしてこの場に立てたことを誇りに思います。
まず、新規就農者の3人に1人はやめていくという現状で、6年間農業を続けられたことです。
振り返ると、農業大学校時代は就農のために畑を探したり、資金を借りるため就農計画を作ったりしました。
そうして現在に至り、順調ではありませんでしたが、畑の面積も増え、機械設備も増加し、雇用するようにまでなりました。
技術はまだまだ未熟ですが、自分なりに成長できたことが感じられ、これからの展望も描けるようになりました。
前年の「新・農業人フェア」で新規就農者として講演した時もそうでしたが、自らの軌跡を振り返ることは、自分の本質が何であるかを知ることでもあるからです。
なんで農業を始めたのか、どのような農業を営んでいきたいのか、初心を思い起こすことで、現在の歩みの方向と今後の展望を考えていけるからです。
昨年も思いましたが、転換期にあるときは、初心に帰ることが重要であると思います。
ある程度やっていると、少しはその業界のことが分かるようになり、それとともにできないんじゃないかと思うことも増えてきます。
何も知らないときは希望に満ち、何でもできる、やれるんだと思っていました。
私のときと同じように、学生は社会人を経験した方がほとんどなのに、みなさん農業という大きなものに向かっていく気概を感じました。
就農してからの経営状況などを話しましたが、売り先の確保や野菜の売り方などかなりの質問をいただき、とても喜ばしく思いました。
もし来たとして、「何か質問はありますか」「ないです」「では時間が早いですがこの辺で...」では寂しすぎます。
今日はみなさんが活発で、逆に畑の方を見る時間がほとんどなくなるほどで、その点よかったのかなと思っています。
近隣で就農される方もいて、仲間が増える喜びもありました。
話は変わりますが、私は農業大学校在学中から、漬物製造業の許可を取りました。
それが更新の時期を迎えました。
キムチの商品名が「おさるキムチ」だったので、営業所の名称も「おさるキムチ」でしたが、今回の更新で「サトルファーム」に変更しました。
なんてことはないですが、思い付きでつけた名前から、今後の展開、サトルファームのブランディングを考えた変更です。
考えていることはたくさんあります。
もう少ししたら、ここでお話しできると思います。