2016年07月
先日、某民放テレビの取材を受けました。
30秒ほどの放送でしたが、それにまつわるウラ話?をちょこっとお話しします。
経緯はこうです。
私が直売所に出荷していると、携帯に一本の電話がかかってきました。
「某テレビ局のものですが、御社のブログを拝見して水不足について書かれていましたが、現状はどうでしょうか」
番号は一応03からでしたし、きちんとした話し方だったので、話をしました。
(初めは実家に電話があり、父も変なところからではないということで、携帯を教えたそうです)
今水不足が騒がれていますが、農業に対する影響はどうですかと。
5月下旬に私がブログに書いた『2016年の「とうもろこし当日便」とその他の作物の状況』と『「とうもろこし当日便」2016開始します』の記事を読んだといっていました。
私は当時の様子と、逆に現在は雨が多くてトラクターで畑を耕せない状況だと話しました。
場合によっては取材させてもらえないかと聞かれたので、いいですよと答え、いったん電話が切れました。
少したって再度電話があり、本日の午後ですが大丈夫ですかと聞かれました。
私も雨でできる作業が限られていたので承諾しました。
さてここからが、30秒の裏側です。
撮影のやり方などは放っておきましょう。
まずテレビにも映ったとうもろこし畑です。
私がブログに書いた一番初めの畑はすでに収穫が終わっていました。
さらに水不足の影響を一番受けた畑のとうもろこしはまだあまり大きくなっておらず、これでは映像で伝わりにくかったです。
そこで選ばれたのが、少し水不足の影響を受け、現在収穫している畑でした。
この畑の状況については後ほど述べます。
天候の影響が出るのには時期があります。
例えば台風のようなすぐに影響が出るもの。
もう一方で、生育の途中で影響を受け、収穫など後の時ににそれが出るものです。
後者の場合、タイムラグが生じるし、また天候の変化で悪影響が和らぐ場合があります。
テレビに映った畑は、生育後半は雨も降ったので、テロップにも出た通り出来自体は例年並みでした。
ある時点の出来事が最終的にどう影響したか、を判断するのは農業経験豊富でないと難しいです。
ましてそれを一般人に伝えるとなるとなおさら大変でしょう。
私もその過程をわかってほしいと思って、取材を受けたわけではありません。
ただ、農業の大変さを少しでも知っていただけたらとの思いからでした。
それに、えっテレビって何すんの、という単純な好奇心がありました。
"このねぎの間に座って撮影開始を待っていました"
"昨日の雷雨で倒されてしましました。ねっ!状況って一瞬で変わるんですよ"
ここからは放送されなかった部分です。
私が今は雨で困っていると話した折、その状況の方も取材したいという流れでした。
具体的には、局所的な夕立が数度あり、ねぎが植えられないことです。
撮影の手順は、まず植えられないねぎ苗を撮り、次に植える予定の畑へ行き土の状態をみて、それに私が説明をつけるというものです。
放送後にディレクターからねぎの部分はカットになりましたと連絡がありました。
これは仕方がないです。
テレビ局が訴えたかったのは、現在「都内で」深刻となりつつある水不足です。
その分かりやすい例として「近郊の」農業が選択されました。
私も農業の大変さが伝えられるし、テレビにも出られるし、暇だしまあいいかと思ったので取材を受けました。
取材を受けた畑についてですが、実はこのような状況にならない可能性もありました。
本来畑が乾いていたら、灌水をしてから種まきをします。
そして芽が出なかったら、再度そこに種を播きます。
当時はいつもやっている補足の作業が忙しくできませんでした。
正確に言うとやらない選択をしました。
もし実行できていたら、違った風景になっていたでしょう。
同業者が見れば、こいつ何やってんだと思われてしまいます。
放送時間が短くて、ボロが少なくてよかったです(笑)
最後にテレビ局ってすごいなって思いました。
私が書いたブログの内容まできちんと読んでいるんですから。
最初に電話を受けたとき、話をしていて、ああこの人は記事の中身をきちんと読んでいるんだなあと感じました。
以前もこのような天候の大変さをテレビで話してくれと言われたありました。
その時は地元の野菜業者からの話で、私が天候の影響を受けていなかったので断りました。
取材に来た方に、よくうちのブログなんて読みましたねって聞きました。
結構ブログなどを読んで取材に行くことがあるようです。
地道に書いてよかったなと思いましたよ。
この部分はある意味実力と言っていいでしょうか?
今回は天候の影響を説明するための「サブ」でしたが、今度は農業ってどんなのみたいな「メイン」として取材を受けたいですね。
テレビ局の方々、いつでもお待ちしてますよ!