2016年10月
農業を始めて7年になりますが、今年の9月は特別でした。
昨年、一昨年と雨が多くブロッコリーを植えるのに苦労しましたが、この教訓を踏まえても今年は大変な年だったと思います。
今年は初めて8月中に一つも植えらませんでした。悪天候は9月になっても続き、植えられる日は限られました。
サトルファームの秋冬の作物はねぎとブロッコリーが主力です。
ねぎは植えてあるので、土を寄せるタイミングと病害に備えた防除の管理をします。
この時期最優先事項はブロッコリーなどの定植作業です。
適期に植えられないと収穫までたどり着きません。
ねぎの管理、そして毎日続くなすの収穫をしながら、天候を見極め定植作業をします。
ここ2年の経験で、畑の状態を見極める技術は格段に上達しましたが、それをもっても厳しい日が続きました。
9月1日から12日までの5日間で9月中に植える苗の8割を植えました。
しかしその後が耕耘後の豪雨で畑作りが進まず、なんと10月3日まで延びてしまいました。
定植のリミットが9月25日頃ですので、収穫までたどり着くのが厳しいかもしれません。
10.11月が暖かければ生育が進むと思いますが、現在10月中旬の天候は例年並みか低いそうです。
9月の雨のせいで遅れた仕事がかなりあります。
まずは10月植えのブロッコリーです。
こちらも植えるのが遅れるとものになりません。
例年は10月頭ですが、今年はそれより10日から15日遅れます。
さらには今年試しにやってみるにんにくです。
ブロッコリーと同じ時期に植えたかったのですが、同じく遅れています。
今週はブロッコリーとにんにくの定植作業でかなり忙しくなります。
"嘉定種という中国のものです"
ブロッコリーとにんにくを植えるに当たって問題なのが、緑肥セスバニアの処理でした。
処理にはかなり苦労すると覚悟していましたが、作業ができる日はブロッコリーの定植で精一杯でしたので、後回しにしました。
そのせいで高くなりすぎで余計に手間がかかりました。
同じ緑肥のソルゴーならトラクターにフレールモア(草や緑肥等を細かく砕く機械)1回で済むところを4回かけました。
それもフレールモアが故障しないように細心の注意をはらいながらでなのでとても疲れました。
セスバニアの性質上仕方のないことですが、遅くなったことによって困難さが増しました。
"高いものは4mを超えています"
ブロッコリーの定植とセスバニアの処理のため遅れた作業や諦めた作業もあります。
サニーレタスの定植は遅れ、白菜はキムチ分しか植えませんでした。
"キムチが人気になると足りなくなるかもしれません"
今後の課題は同時期の作業による収穫の集中化です。
これは周囲も同じなので、収穫期が重なることが必至です。
当然量が増えるということは価格が安くなるということです。
9月中にあらわれた課題もあります。
それは作業が平均化できなかったことによる労働力の配分です。
天候不順で出来ることがが限られ、作業に必要な時間が少なくなる中でも労働力はあります。
解決策というかやったことは、私の労働力を減らすことでした。
その結果ですが、逆に疲れました。
普段はこの時期夏場の疲れがどっと出ますが、今年は違った意味で疲れました。
性格なのかやることやらないで休むと落ち着かないですね。
労働力の問題は今後も続きます。
作付け面積が同じならば総労働時間も同じですが、それが平均化されないと、予定が立てられず落ち着いた生活もできません。
従業員さんはかなり融通をきかせてくれるので非常に助かっていますが、経営者としてこの問題は常に付きまといます。
この問題を解決しなくてはもう一段上に行けず、ここをうろうろするだけでしょう。
今後は今植えてある作物を管理し、収穫まで無事にたどり着くようにすることです。
ダメだったものはしかたありません。
想定していたこともありますので、結果に対してどうこう言わないです。
"水に浸かったところはダメでした。半分以上が収穫できません"
最後に7年前に卒業した農業大学校の合同就職説明会に行ってきました。
情報収集、人材発掘には貪欲でありたいと思います。
"学生たちに刺激を受けました"