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農家の適正規模とは

2015年02月

最近よく考えることがあります。

それは、今現在の自分の適正規模ってどのくらいなんだろうと。

適正規模とは、自分の物的財産、人的財産を考えた上での忙しくも暇でもなく、それでいてA品(いい等級の作物)を作れる状態と考えます。

物的財産には二つあり、一つは土地・作業場・ハウスなどの動かせないもの、もう一つは、トラクター等の機械類・支柱等の資材類・クワ等の小機具類などです。

人的財産にも二つあり、(ここでは小規模経営をモデルとしますので)一つを家内労動力、もう一つを雇用労働力とします。

物的財産・人的財産ともに生産性を高めるためのもので、そのバランスが重要になります。

例えば、「うちは畑はあるんだけど、親父とおふくろが亡くなってから働き手がいねえんだよ」、「夫婦二人で新しく農業を始めたけど、野菜を詰めたりする作業場がないの」という場合、前者は「物的財産>人的財産」で、後者はその反対です。

どちらの場合も持っている物的財産および人的財産の最大値まで生産性を高めることは可能です。

そのためには、最大値以外の物的財産および人的財産を補完しなければなりません。

例の前者の場合は、亡くなった両親の代わりの労働力を見つけなければならず、後者の場合は、作業場を建てる土地・資金が必要となります。

「ほとんど休まずに、朝早くからおひさまが沈むまで畑にいた、親父とおふくろの代わりを見つけるのは難しいよなあ」
「新しく引っ越してきた私たちに土地を貸してくれる人っていないのよ」

農業って、代わりのもしくは新たな財産を得るのが簡単でないと思います。

特に人的財産においては家内労動力、物的財産においては土地は簡単に得られるものではありません。

これらが得られなかった結果、前者は規模縮小となり、後者は規模拡大の抑止が想定されます。

前置きが長くなりましたが、次回はサトルファームについて具体的に考えていきたいと思います。